夏も近づく八十八夜
今時さすがに茜襷とツゲの傘をしている人はいませんが、近所に自園を持つ大きなお茶屋さんと茶畑があるせいか、今でもこの季節がくると大きな籠を背負って家の前を茶摘をする人がたくさん通ります。
そして茶摘の人をみかけると初めて飼った犬のことを思い出します。20年前に家にやってきた小太郎はとても警戒心の強いこでした。外見はころころした可愛らしい小犬なのですが、なでようと手を伸ばしても逃げまわってオトナシクなでさせてくれません。飼い主にこれじゃあ‥と、ちょっともてあましていたはずが、茶摘の季節を向かえ家の前を通るおばちゃんたちに可愛い可愛いとぐりぐりなでまわされているうちに誰にでも愛想をふりまく節操のない子に変わっていました。誰にでもすぐコロンと転がってお腹をみせるようになった小太郎を見て、やっぱり飼い主としてはちょっと悲しいかもと思ったものです。
小太郎は3年前に天国に行ってしまいましたが、お茶の味は今でも変わりません。
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